コラム

働き方改革

プロ野球選手になるためには子供のころから真剣に野球をやってきて、甲子園に出場したりして(甲子園に出れなくても地区予選でも注目選手になって)、輝かしい成績を残してこなくてはいけません。プロ野球チームに採用してもらうには相当な努力が必要ということでしょう。
そうして勝ち取ったプロ野球選手の道も、またレギュラーになるにはもうひとつ努力をして成績を残さなくてはなりません。逆にほとんど二軍暮らし、数年後には自由契約となってやめていかなくてはいけない人の方が多いのではないでしょうか。
それでも今年の夏も多くの高校生が暑い中地区予選を戦っています。
そう彼らには「プロ野球選手になりたい」という大きな「夢」があるからです。
そしてその「夢」に向かっていく時に毎日毎日の厳しい練習は決していやなことではなく楽しくてしかたがないことなのでしょう。

ところが人手不足の昨今。採用時にはまともな選考もしないで人数確保が精いっぱいの会社、自分の能力をアップさせなくて職務怠慢でも解雇されないという社員が増えすぎています。
彼らにとって「仕事」とは苦痛なものの他なりません。
いったい「何のために働いているのか?」ということを今一度認識するための時間を真剣にとった方がいいのではないかと思います。
そして会社も単に経済活動をしているだけの会社ではなく、自分の会社が何のために存在しているのかを社員全員で共有できることが重要です。

最近「働き方改革」という言葉が出始めました。
そこには8つのポイントがあるのですけど、どういうわけか休みや賃金確保など「働かない」方向のことばかりが語られています。
それってなぜなんでしょうか?
キチンと働き方改革関連法を自分で読んでみることもせずに、メディアが取り上げる部分だけに注目してしまっているからではないでしょうか。

私は「働き方改革」によってより高い生産性を上げることができるはずだと考えています。そして冒頭のプロ野球選手のようにひとりひとりの努力によって得られる報酬も大きく変わってくるものだと考えています。
できる人はダブルワークをし、2倍以上の収入を得ることも可能な改革です。
しかし、ただ単に休むことばかりを考えている人たちにとっては将来が地獄に陥ってしまうものだと言わなくてはなりません。

人口減少時代と嘆いている人もいますが、明治になったころの日本の人口は3500万人。それだけの数でも欧米においつけ追い越せで懸命にみんなが働いてきたのです。そしてその時代の方々には大きな「夢」がありました。先日松山で坂の上の雲記念館に行ってきましたが、その時代を生き抜いた方々の大きな夢に触れさせていただきました。

いくら人口減少時代であっても「働くことが生きること」「堪えることが生きること」と懸命に歯を食いしばって働くということが今の日本人には必要であり、そういう働き方をした人だけが報われる改革が今回の「働き方改革」であるような気がしています。

せっかくこの世に人間として生まれてくることができたのだから、「夢を持って働く」ということを成し遂げていきましょう。

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