コラム

心の世界をどう考えているのか?

「物心両面」という言葉がありますよね。
今の日本の企業(大・中小・零細すべて)はあまりにも物に価値を置きすぎているような気がしてなりません。売り上げがなんぼ、利益がなんぼ、そんなことばかりがきこえてきてしまうのです。これが欧米型資本主義の結末なんでしょうか。「物言う株主」という言葉が当たり前になり、会社は株主が一番大切だという考え方で動き始めたらもう終わりがそこに見えてきていると思うんですが・・・。

木に例えると売り上げや利益は枝や葉や実の事。けど、木には見えないけど地中に枝振りと同じ大きさの根があるんです。それが心の世界。そしてこの根の部分をショベルカーで掘り起こして無くしてしまうとたちまち木は枯れてしまうんですよ。

私たち葬祭業界にも同じような考え方が浸透し始めていますが、私は決してそのような価値を優先させる会社はうまくいかないと信じています。人の死と直接向き合う業界ですから、もっともっと「心」の部分が大切であることに思いをはせ、会社の経営から日々の業務までその「心」をメインに打ち出していかなくてはならないと考えています。

何年か前に葬儀社の経営者が集まるセミナーの講師をさせていただきました。その時に「魂の存在についてどう考えていますか?」という質問をしました。
魂が存在すると答えた経営者は半数にも満たない数字だったことに大変驚きました。(私はほぼ全員が魂が存在すると答えていただけると思って質問したんです)
葬儀は厳かにしないといけないという普及活動をしている会社が多い会合でしたから特にショックを受けて次からの話に全く身が入らなかったことを今でも覚えています。(このころから葬祭業界向けの講演をなるべく引き受けないようにしてきたんだと思います)

今の日本人は心とか気とか魂とか、今の科学を持ってでは目には見えないけど、必ず存在するものに関しての勉強が全く足りていないことを毎日のように感じる今日この頃です。特にそれに近い業界にいる人々はこの先どうしていくつもりなんでしょうね。

供養産業と言われている仏壇・墓地墓石・葬祭業・お寺(お寺が産業かどうかは今でも疑問ですけど)のあり方が問われているときではないかと思います。

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